脱公務員!私はどこへ?

このブログは自身のITエンジニアの卵としての発信の場でもあると同時に、これからITエンジニアを目指そうと考えている、まだ行動に移せずにいる方への道標になれば良い。

 

令和3年9月末。

私は4年半勤めた某地方自治体を退職する。理由は大きく分けて以下の3つ。

 

①お役所という場所を飛び出してもっと自分のやりたい仕事をしたくなった

②手に職をつけたいと思った

 

この記事では経緯は省き、ひとまずそれぞれの理由について簡単に説明する。

 

 

 

❶お役所という場所を飛び出してもっと自分のやりたい仕事をしたくなった。

 まず初めに、私は新卒で地方自治体に採用されたわけだが、明確に何かやりたいことがあったわけではない。就活の時にもっとも重要視したのが安定性だったからだ。というのも、我が家は決して裕福な家庭とは言えず、両親の血の滲むような努力もあってようやっと大学進学までできたという程度で、ちょうどリーマンショックの煽りを受けたこと、そしてそれをありありと見せつけられて育った世代でもあったのだ。もともと親から受け継いだ性格も相まって、小さい頃から堅実な思想を持っていた私は食っていくことに困らないことがすべての頂点に位置する条件だったのだ。結果的に公務員という安定した職を得られたものの、入ってみてはどうだろう。確かに仕事は大変でやりがいもあった。与えられたノルマはきっちりとこなし、職場の環境や働き方を少しでも良くしようと地道に作業をし、月に何十時間でもサービス残業をした。

 それでももらえる給与は職場の妖精さんと呼ばれる人たちの1/2程度。加えて公務員は全体の奉仕者だ。言い換えればどんな理不尽にも耐え、誰よりも他者の模範たらなければならず、その行動には制限がつきものだ。それは公務中に限らずプライベートでも同じ。何一つ誤った行為はできず、こうして個人的にブログやSNSで情報を発信するなんてもっての他だ。

 そんな時、職務中に利用しているシステムの運用方法を検討するチームに、通常業務とは別に配属された。もともとパソコンを触ることについては嫌いではなかったため受け入れ、通常業務の合間や終業後にチームメンバーと協議したり、黙々とシステムとにらめっこしながらマニュアル作りをしたりした。

 これがやってみると面白いくらいハマってしまった。出入りしているSEさん達と協議したり、チームメンバーとあれこれ議論したり、新しい運用を実施した後のフィードバックを経てさらに改良を試みたり…。いっそのこと、これを専門に仕事をしてみたいと思った。だが自治体の人事というものはあまり適材適所という考えはない。建前として意向調査というものが行われるが、実際それが叶うかと言ったらそうではない。多くの企業もそうであるように、人材の数、部署の空席状況、年次、役職等々、多くの要素があるがために個人の希望というものは簡単には受け入れられない。

 そこで考えついたのが「いっそのことそれを専門としている業界へ飛び込んでしまえば良いのだ」ということだった。そう考えついてから行動を起こすまでには少し時間があったのだが、それについてはいつかまた別の記事で語るとしよう。

 

❷手に職をつけたいと思った

 結論から先述べると、公務員という仕事は得られる知識やノウハウは民間では通用しないと一般的に言われている。つまり、人材としての市場価値がほとんどゼロなのだ。このことは今の自治体に就職する前からわかっていたことだ。しかし、残念ながら毎年何人と療養者−つまり精神的な不調から休職する者−が発生している。自身も今年になってそのことを否が応でも見せつけられるような現実を目の当たりにしてしまった。

 そこで私は思った。「もし自分が故障して退職することなったら、その先どうやって生きていけば良いのか」と。そして「ならば手に職をつけなければならない!」と。

 ❶でも述べたようにそれまでwebアプリケーションに対して関心があった私は、それと同時にITエンジニアについて検索エンジンを血眼になって調べ漁った。どうしたらその道に辿りつくことができるのかと必死だった。その時、ITエンジニアを要請するスクールがあることを知った。高い受講料を支払う代わりにスキルと転職を約束するという触れ込みが画面を躍っていた。

 私は短絡的にもそれに飛びついた。100万円かかるというリスクだってちっとも高いと思わなかった。それぐらい私は藁にもすがる思いだった。幸い私は倹約家だったため蓄えには余裕があったから踏み切れたのかもしれない。だが、今も何一つ後悔はしていない。大事なのはきっかけをつかんだことそのものなのだから。

 

 かくして私は8月21日よりプログラミングスクールの受講を開始した。そしてその少し前に、世話になった職場に退職の意を伝えた。上司や所属長は当然引き止めてくれた。今まで疑っていたが、それまでの私の勤務態度や実績はちゃんと見てもらえていたようだった。そして、同期やその他の同僚もかなりショックを受けていたようだ。だが私の決心は硬かった。

 間もなく受講開始から1ヶ月が経過しようとしている。経過は順調だ。それまで抱えていた問題から少しずつ解放され、今は勉強に集中できている。しかし、なにせまったく新しい分野への挑戦だ。ある程度PCに関する知識があったとは言え、一般教養レベルを越さないため、理解にはまだまだ時間がかかる。それでも、今の準備期間を全力でこなしたいと考えている。

 

 

 …と、ここまでざっくりとITエンジニアとしての転職を考えた理由を述べたが、私と同じようにこれから先の長い人生に対する不安を抱えている人はたくさんいると思う。だが、先人達がそうしてきたように、やりたいという思いを突き詰めいけば最後にはなんらかの結果を残せるはずだ。ここで立ち止まっている理由はない。

 

 私が一個人として残すこの備忘録が誰かの一助となれば良い。次回からは実際に学んできたことを断片的にでもお伝えできればと思っている。(今更だが口調が硬いのは許していただきたい)